なにかと敷居が高く感じられそうな和服ですが、浴衣から和服の楽しさに目覚める人も多く、また羽織などのアイテムが不要で手軽に始められることから、最近では夏が近づくとビギナー向けのセット物などが用意されるようになりました。カップルで女性の方が着るようになったことをキッカケに、男性でも着る人が増えてきているようです。
男性の場合は女性と違って、たとえ和服であっても細かい着付けの作法や決まりごとなどのルールは極端に少なく、逆に言えば、どのような着こなしをしていても許されてしまう懐の深さがあります。
一般には、襟の合わせを浅目にしてちょっと胸がはだけているぐらいの方が、粋でカッコ良い着こなしとされています。
もっとも着こなしに変化を付けられる部分としては、帯の合わせ方や結び方が挙げられるでしょう。帯の色と、浴衣の素材や色との合わせ方には、ほとんど無限とも言える組み合わせが考えられます。よくある合わせ方としては、濃い色の地に明るい帯を合わせてコントラストを強調することですが、基本的にはどちらも同系色が良いでしょう。また、濃い色の地に濃い色の帯を合わせればシックで落ち着いたイメージになるし、明るい色の地に明るい帯を締めると、軽くて快活なイメージな着こなしになります。