モデル顔写真といいますと、何を目的とした写真撮影であるかの方が重要と考えます。
例えば、それが男性美容であれば、顔や皮膚が重要となります。
腕時計やリング、ブレスレット等の小物の撮影の場合ですと、手首や指といった部分の毛の生え方や清潔感、或いは男性らしいワイルドさが必要とされる場合も考えなければならないでしょう。
また、洋服でも一昔前は当然とされたトップライトを使用し、均一で真正面からの撮影は、今やほとんど時代遅れも甚だししいものです。
粋を表現する撮影手法ではサイド1/2の照明や、更に極端な例としては首から上を飛ばすような手法や、敢えて俯瞰、真俯瞰と言った奇抜なアングルでの撮影もあり、服の素材の毛羽立ちや、光沢を極端に際立たせる手法を使ったりしますので、モデルの表情で商品の価値を訴求すると言った表現方法は、かなり限られてきていると感じます。
要は何をどのように消費者に印象付け出来るかが、訴求の要であり、商品の全てをあきらかにしてしまう表現方法は面白みに欠け、購買意欲さえも削ぎかねないという意識が、現在の新しい商品宣伝手法に繋がっているのではないかと思います。