ファッション&ヘア特集 > ブランドファイル vol.14 KANGOL(カンゴール)
カンガルーロゴでお馴染みのヘッドウエアブランド
『KANGOL(カンゴール)』をフィーチャー!
ベレー帽、ハット、ハンチング等、ファッショナブルでデザイン性の高いプロダクトを数多く提案し、
世界中の人々に愛されているブランドの全貌に迫る!
今年で設立75周年、老舗ブランド『KANGOL(カンゴール)』の魅力をじっくり堪能せよ。
撮影/海野俊明 ヘアメイク/佐藤貴龍(apish) モデル/我妻佑磨
1938年 | 英国・カンブリア州クリーターにKANGOLを設立 |
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1954年 | ブルーミラーレンズモデルをリリース |
1983年 | カンガルーロゴマークが誕生。KANGOL Bermuda Casualが米国ヒップホップシーンで人気に |
2013年 | ブランド設立75周年を迎える |
『KANGOL(カンゴール)』の設立者であるジャック・スプライゲルンは、第一次大戦後退役し、1918年に帽子屋を開業。戦後の必需ファッションアイテムとして、フランスからバスクベレー帽の輸入販売をスタートさせ、後にベレー帽の製造・販売を行う様になる。ベレー帽は今やKANGOLにとって欠かせない人気アイテムだが、約20年イタリアブランドならではの感性と以上続けたこの時の製造販売業の経験が礎を築いたと言っても過言ではない。1938年、ジャックは競合他社と差別化する為に"KANGOL"という名を生み出し、英国・カンブリア州クリーターにて会社を設立させる。社名でもあり、ブランド名でもあるKANGOLは素材の名称KNITTINGの「K」、ANGORAの「ANG」、WOOLの「OL」に由来して名付けられた。 第二次世界大戦で大英帝国陸軍用のベレー帽を製造。将軍であるバーナード・モントゴメリーが愛用したことで、ブランドの知名度を一気に高めた。 KANGOLのオリジナルであるシームレスの504ハンチングも1954年に誕生し、どちらの帽子も大ヒットを記録した。ちなみに"504"は、この型を形成するための木型の番号に由来する。ベレー帽、Carricap、504ハンチングと、人気モデルをラインナップさせ、販売地域も米国、南アフリカと拡大させる。1960年代にはPierre Cardin やMary Quant等著名なデザイナーがデザインを提供し、英国のカリスマスター、The Beatlesに愛用された。KANGOLブランドの評価は世界規模へと一気に拡大していった。一流帽子ブランドのステイタスを築き上げたKANGOLだが、自社製品と他社製品を差別化するのに特別なマークが必要と認識し、 ↗
↘ 1983年にお馴染みのカンガルーロゴが誕生した。"カンガルー"の帽子を求めて、店舗に訪れる人が当時の英国にはたくさんおり、いちいち反論するよりも...ということで、カンガルーマークをロゴに採用したのである。ブランドシンボルの確立と同時期、アメリカ・東海岸ではオールドスクール・ヒップホップがムーブメントを起こしていた。そのシーンで頭角をあらわしていた、ラッパーのLL COOL Jが、2枚目のアルバムジャケットでKANGOL Bermuda Casualを着用したことで火がつき、一気にブレイク。LL COOL J自身のキャリアを通してビデオクリップでもライブでも常にKANGOLの帽子を被っており、それはヒップホップの歴史の中でセンセーショナルな出来事となっている。その後もKANGOLの帽子はSlick Rick、Erik Band Rakim、Grand Master Flash等ヒップホップスターが愛用。クラブやストリートで欠かすことの出来ないアイテムとなった。KANGOLの魅力は、被り心地はもちろん、優れたカラーリング、素材の良さにある。 また、ブランドヘリテージを守りながら、年代やトレンドを取り入れたデザイン性に富んだ斬新なアイテムを提案し続けてきた。The Beatles、LL COOL J、故ダイアナ皇太子妃、サミュエル.L.ジャクソン、様々なジャンルのスター、セレブ、更には世界中のファッショニスタ達から愛され続けられているのは そういう点が支持されているからである。2013年でブランド設立75周年、伝統と格式を大切にしながら更なる進化を続けていくのである。
ハンチング、キャップ、ベレー帽など、カンゴールで人気のアイテムをベースに他ブランドとのコラボ物が数々リリースされている。『MARC BY MARC JACOBS(マーク バイ マークジェイコブス)』、『DISNEY(ディズニー)』、『UNDEFEATED(アンディフィーテッド)』、『COLT(クロット)』と言った他ジャンルとのコラボレーションはファッション性が高く、高い支持を受けている。
75周年を記念して実現したディズニーとのコラボレーション。型ごとにディズニーキャラクターの特別デザインシールが付属する。左から順にDISNEY CASUAL ¥9,450(税込)、DISNEY 507 ¥8,400(税込)
ロサンゼルス発のスニーカーショップ『UNDEFEATED(アンディフィーテッド)』と香港のクリエーター集団『CLOT(クロット)」とのトリプルコラボ。ツバ裏にMLBチーム、ドジャース(黒)、ヤンキース(フランネル)のチームカラーを採用。共に¥6,930(税込)
2013FWで2度目となる『MARC BY MARC JACOBS(マーク バイ マークジェイコブス)』とのコラボ。504ハンチングやキャップをベースにマーク バイのウエアのシルエットと色を落とし込んだデザインが光る。左から順にLEOPARD ¥39,900 (税込)、SHAVORA ¥13,650 (税込)
様々なデザインの帽子を出しているカンゴールだが、ブランドの象徴として押さえておきたい3タイプを大紹介! ハンチング、ベレー帽、カンゴールを語る上では欠かすことの出来ないのがズバリ、この3つなのだ。
大英帝国陸軍、将軍であるバーナード・モントゴメリーが着用したことで有名となったベレー帽。同将軍にちなんで誕生したのがこのWOOL MONTY®。様々な被り方やアレンジが可能な逸品だ。¥5,145(税込)
KANGOLと言うと真っ先に連想されるのが 、ベル型ハットCASUAL。使用する素材をアレンジすると様々な表情を魅せてくれるのがこのモデルの特徴。ファー素材で冬っぽい。FURGORA CASUAL ¥7,980(税込)
1980年代前半、アメリカNYのブロンクスを中心に巻き起こったいわゆる"オールドスクール・ヒップホップ"。音楽とファッションが密接な関係にあり、そのシーンに熱狂している人々が最も影響を受けたのがヒップホップアーテイスト。RUM-DMCのゴールドアクセサリーにアディダスのジャージ、スニーカーというスタイルは人気を博していた。そのスタイルに相性抜群な小物として重宝されたのが、先にも触れた、カンゴールのBermuda Casual。1980年代のストリートファッションを象徴するアイテムとして、今日に至るまで認知されている。LL COOL Jが着用したBermuda Casualは夏素材であるパイル仕様と、豊富なカラーリングが特徴。近年のストリートでは再び注目され、着用者が急増中。
設立75周年を記念し、2013年10月18日に行われた記念イベント『KANGOL 75th ANNIVERSARY PARTY!』の動画を公開中。2014年春夏コレクションのショーと、カンゴールのアイテムを着用した、DJやダンサー達が魅せるパフォーマンスは場内をヒートアップさせた。その時の模様をリアルに知ることが出来る充実した内容の動画となっている。
カンゴール ヘッドウェア 03-3486-4700
公式サイト
kangol.jp
公式Facebook
https://www.facebook.com/KangolHeadwearJapan